妊活

【男性】妊活中にした検査(精液検査、フーナーテストなど)

  • 排卵日に合わせてタイミングをとっているのに、なかなか赤ちゃんを授かれない
  • 男性不妊の検査ってどんな感じ?
  • どんなことに気をつけたらいいの?

不妊の原因は、男性と女性両方が原因のものを含めると、約半数が男性由来のものだそうです。

WHOが不妊のカップルを対象に行ったレポートによると、不妊原因の内訳は女性因子37%、男性因子8%、女性及び男性因子35%、原因不明5%、調査中に妊娠成立したものが15%でした。不妊症は女性に原因があると思われがちですが、女性と男性どちらにも原因があり、その割合は半々なのです。

はらメディカルクリニックHP

わが家では、妻の排卵日に合わせてタイミングを取り始めましたが、半年が経過しても妊娠しなかったので、まずは妻が産婦人科を受診しました。そのとき、男性不妊の可能性もあるから検査した方がいいよ、とのことで男性不妊についても真剣に考え始めました。

精液検査を何回かしましたが、私の場合、残業や過度な運動などで疲れた後は、精子の運動率が低下する傾向にありました。

この記事では、実際にやった検査、検査の結果から分かったことや感じたことを書きます。

Seem(精液簡易測定ツール)

妻が産婦人科でもらってきた、Seem(精液簡易測定ツール)のパンフレット。検査のために病院に行くのはハードルが高いと感じ、家でできるのなら、と試してみることに。

Seemの使い方

使い方は簡単

  1. Seemのアプリをダウンロードして、Seemの箱に入っている測定チケットを読み取る
  2. 精液を採取する
  3. 精液を容器の中で混ぜる
  4. Seemに入っているレンズに精液をつける
  5. スマホアプリで精液を撮影する

これだけで簡単に測定できます。

混ぜたり、レンズにつけたり、理科の実験をしている気分です。

精液検査の下限基準値(WHOマニュアル第6版、2021年)

  • 濃度 1600万/ml
  • 運動率 42.0%

この基準以上であれば、自然に妊娠する可能性がある、といえます。

結果は…

  • 濃度 2480万/ml
  • 運動率 20.0%

濃度は問題なさそうですが、運動率が低いという結果に。自然妊娠の可能性を下げているという、罪悪感に駆られました。。

Seemの信憑性

心配になったので、Seemの評判を調べてみることにしました。

私がSeemを試したのと同時期に、YahooNewsなどで話題になったYouTube

試した4名中2名が運動率下限以下の結果に。

Amazonのカスタマーレビューでも「数値が低く出すぎているのではないか?」というレビューがあり、検査データの信憑性はよくわかりません。

あくまで簡易測定ツールの位置付けなので、正確性はどのメディアをみても確認できませんでした。

病院(泌尿器科)での精液検査

運動率が低いのであれば、原因を特定して、改善したい。

おすすめの泌尿器科の先生を紹介してもらい、精液検査をすることに。

精液検査の流れ

精液検査はこんな感じで進みます。

  1. 病院に電話し、予約を入れる。病院によっては特定の曜日しか検査してないこともあるので必ず確認しましょう
  2. 1週間の禁欲(4日間と言われることもあるようです)
  3. 予約日に病院を受診、問診票を記入
  4. 検尿(あること知らなかった。。)
  5. 精液採取
  6. 1〜2時間待合室で待機。結果が出るのを待ちます
  7. お医者さんの問診、触診(睾丸に異常がないかをチェック)
  8. 精液検査の結果を聞く

まずは病院に電話して、禁欲の期間を確認し、検査日を決めて予約しましょう。条件を満たせば、当日検査してもらうこともできます。

病院によっては、検査を外部に委託しているところもあり、結果がわかるのが翌日以降になることもあるようです。予約の電話を入れる際に確認しましょう。私が検査を受けたところは、病院内で検査していたので、1〜2時間で結果がわかりました。

検尿があるので、先にトイレを済ませてしまわないようにしましょう。よく考えれば、泌尿器科なので確かに検尿は必要そうですね。

精液採取は鬼門でした。

妻と愛読していた『妊活 治療と生活アドバイス』(主婦の友社発行) には射精専用の部屋があり、AVが数枚置かれていると書いてありました。病院にそんなものあるの?!と興味津々。

しかし、現実は

普通の多目的トイレ

期待してはいけません。検査していただけるだけで幸せです。

1〜2時間の待機の後は、お医者さんによる問診と触診。

触診では、医療用手袋をしたお医者さんが睾丸を入念に触っていきます。

恥ずかしさは不思議とありません。医療行為ですから。

結果は…

そんなこんなで精液検査と触診が終わり、お医者さんから検査結果を教えてもらいました。

精液検査

問題なし!

運動率は60%以上ありました。その他の数値、尿検査の結果など、あわせて十数項目も問題ないとのことでした。

Seemの結果についても聞いてみましたが、簡易測定ツールなので厳しめの結果が出やすいからあまり気にしなくていいとのことでした。

一安心です。

触診

小さい精索静脈瘤があるとのこと。

精索静脈瘤とは、精巣から心臓へ戻る血液が逆流してしまい、静脈がこぶのようになる症状のこと。これがあると、精巣が温められやすくなり、不妊の原因になることがあるそう。

さいわい、私は手で触ってやっとわかる程度のものであるため、そのままにしておいても問題はないとのことでした。下着は、トランクスなどの通気性のよいものをすすめられました。

今回の検査では、特に大きな問題はありませんでした。

この後、半年以上妊娠しなかったら、再度検査に来てくださいとのことで、私は合わせて2回、検査しに行きました。

検査は病院で受けるべき

結果論でしかないのですが、検査は病院でしてもらった方が安心できます。

  • 精液検査、尿検査をして、結果をお医者さんに詳しく説明してもらえる
  • 分からないことは、その場ですぐに質問できる
  • 検査は保険適用。私は3割負担で2,000円弱でした。(Seemは1回約4,000円)
  • 触診で精巣の状態も確認してもらえる

男性不妊の検査を考えているときは、泌尿器科を受診しましょう。

フーナーテスト

妊活開始から半年が過ぎ、妻が別の産婦人科に通い始めました。

その病院でまず初めにした検査が、フーナーテストです。

この検査をすれば、産婦人科でも精子の状態をチェックすることができます。

フーナーテスト(性交後試験、ヒューナーテストともいいます)とは、排卵が近い妊娠の可能性の高い時期に、夫婦生活をとっていただいたのち、女性の子宮頸管粘液を採取し、400倍視野で運動精子がどのくらい観察できるかをみる簡単な検査です。

1視野あたり、運動精子10匹以上観察できたら良好と判断。

あかつきARTクリニック

検査の結果、運動精子も十分で、運動率も問題ないとのことでした。

人工授精でも、精子の状態がわかる

タイミングを取り始めてから1年半が経過しましたが、妊娠しなかったため、人工授精にステップアップしました。

人工授精 (AIH:Artificial Insemination of Husband)とは、女性側の排卵の時期に合わせて、洗浄濃縮したパートナーの精子を子宮内に注入する方法です。自然妊娠との違いは精子が入る場所だけで、受精から妊娠までの過程は全く同じであるため、限りなく自然妊娠に近い方法だと言えます。

はらメディカルクリニック

人工授精の際、精子を洗浄濃縮するので、精子の状態がわかるのです。

毎月、人工授精を行ったときに精子の状態を聞き、次回に生かせるようにと生活改善を行っていました。

精子の運動率は、毎回違います。残業や過度の運動をした後は、明らかに運動率が低下していました。タイミングを取る前には、体に負担をかけないのが一番かもしれません。

疲労・ストレス・喫煙・過度の飲酒・肥満・睡眠不足・高熱にさらされること(長時間のサウナなど)なども精子の形成に大きなダメージを与える要因として考えられています。

三軒茶屋ARTレディースクリニック

そうして、3回目の人工授精で、ようやく第一子を授かることができました。

まとめ

  • タイミングをとっていてもなかなか妊娠しない場合は、泌尿器科で精液検査を受けましょう
  • まずは自分の生活を見直してみましょう。精子の運動率が下がってしまうようなことはしていませんか?過労、ストレス、過度な運動は妊活の大敵です。

不妊の原因は、男女どちらにも可能性があります。女性だけが積極的に検査・通院するのではなく、男性も積極的に検査をしましょう。夫婦そろって妊活の方向性を決めることが、何より大事です。