- 妊活って、何から始めればいいの?
- 自己流でタイミングをとっているけど、なかなか妊娠しない…
- 妊活の体験談が聞きたい
妻は産婦人科で、通院するたびに検査が続き、先が見えずに不安になることがしばしば。
また、妊活中は「これをやったほうがいい」と言われることがたくさんあり、わかってはいるけれどなかなかできないこともあって、落ち込むこともあります。
わが家は、2019年の結婚から、2年間の妊活を経て第一子を授かりました。
妊活では、まず妻が基礎体温を測ることから始め、産婦人科や泌尿器科の通院・検査、漢方相談、温活、鍼灸、葉酸サプリと、二人で多くのことを試みました。
この記事では、妊活中に行ったことと、産婦人科で行った検査を順番に紹介します。
毎朝の基礎体温測定
妊活を始めて2ヶ月。
避妊をしなければすぐに妊娠するだろうと思い、自己流でタイミングをとっていましたが、なかなか授かりません。
妻がインターネットでいろいろと調べ、ドラッグストアで婦人用体温計を購入。
基礎体温を測り始めました。
産婦人科で診てもらうためにも、基礎体温がどうなっているかを知っておくことは重要です。
手書きで基礎体温表をつけることもできますが、スマホアプリでの管理が便利!
妻は「ルナルナ 体温ノート」というアプリを使っていました。
産婦人科の通院・検査
自己流でタイミングをとり始めてから3ヶ月後、「不妊症」という言葉が頭をよぎり、妻が産婦人科を受診しました。
何か原因があるのなら、早く治療を開始して、赤ちゃんを授かりたい。
不妊は排卵因子、卵管因子、子宮因子などさまざまな原因があるほか、原因不明の割合も10〜25%あるといわれています。
タイミング療法
右も左もわからないまま、まず受診した病院で行ったのが、タイミング療法。
自己流とは違い、超音波検査で子宮内膜の状態や卵胞の大きさを確認します。
私が通院していた病院では、月経開始から10日目頃に超音波検査を行い、その結果から排卵日を予想してもらっていました。
そして排卵日が近づいたころ、再び受診し、超音波検査。排卵が近いようであれば尿検査をして、LHサージが見られるかを確認しました。
女性が排卵する36〜48時間前に、脳下垂体という脳の下にぶら下がる部分から卵巣に向かって、約1日間だけ排卵を指示するLHホルモン(黄体形成ホルモン)が大量に分泌されます。これをLHサージといいます。
扇町レディースクリニック
その結果、お医者さんからタイミングをとる日を指導されます。
その後、月経がきた場合は、次の周期にも受診、という流れで行いました。
子宮卵管造影検査
タイミング療法を2ヶ月間行いましたが、妊娠しませんでした。
通院していた病院では「卵管に異常があって妊娠しないのかもしれない」と言われ、総合病院で子宮卵管造影検査をすることに。
この検査では、膣から子宮の中に造影剤を入れて、X線撮影をします。子宮の奇形がないかや卵管がちゃんと通っているかどうかがわかります。
我慢できないほどではありませんが、痛みをともなう検査です。。
結果は子宮、卵管ともに異常なし。
妊活を行って初めての大きな検査だったのでドキドキしていましたが、それを聞いて安心しました。
この検査のいいところは、検査後に卵管が通りやすくなり、しばらくの間妊娠しやすくなるということ。妊活している夫婦にとっては、希望が持てますね!
頸管粘液検査・フーナーテスト
妊活開始から半年が過ぎ、別の産婦人科に通い始めました。
そこで最初にした検査が、頸管粘液検査・フーナーテストです。
頸管粘液とは「おりもの」のことで、頸管粘液検査ではその量や状態を検査します。
同時にフーナーテストも行いました。この検査は、お医者さんから指示される、決められた時間にタイミングをとり、その後膣内の頸管粘液を採取して、その中の精子の数や運動状態を調べるものです。
精子と頸管粘液の相性がよくないと、射精後の精子が膣を通っていけず、自然妊娠やタイミング法での妊娠が難しいと言われています。
そのため、治療方針を決めるために、この病院では最初にこの検査をするようです。
これらの検査も、結果は異常ありませんでした。
フーナーテストでは、精子の状態も確認できます。
血液検査(ホルモン検査)
低温期初期(月経期)にホルモン検査をしました。
この時期の採血では、LH(黄体化ホルモン)、FSH(卵胞刺激ホルモン)、プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)などの数値を調べます。
この検査で、私は高プロラクチン血症を指摘されました。わかりやすく言うと、体が授乳しているような状態で妊娠しにくくなっている、ということです。
カベルゴリンという薬を処方され、妊娠するまで週に1回、1錠ずつ服薬していました。
私は低温期の血液検査(ホルモン検査)だけを行いましたが、排卵時期や高温期に行う検査もあるようです。
子宮鏡検査
病院でのタイミング療法を始めて約1年が経過。
毎月超音波検査をする中で、子宮内ポリープと右の卵巣のチョコレート嚢胞が見つかりました。
お医者さん曰く、チョコレート嚢胞はまだ小さいため、妊娠を妨げる要因とまではなっていないだろうとのこと。でもポリープは受精卵の着床を妨げる要因になるとのことで、総合病院での検査をすすめられました。
そして、総合病院で子宮鏡検査(膣から子宮腔内に内視鏡を入れて様子をみる検査)を行いました。ポリープをとってみようとなり、外来の処置室で切除を試みましたが、私の場合、この方法ではとることができませんでした。
子宮内ポリープとチョコレート嚢胞手術
子宮鏡検査でとれなかったポリープをとる方法は2つ。
服薬による治療と手術があります。
ただし、服薬による治療には時間がかかるとのこと。
(服薬治療では)ホルモン剤を内服して月経(出血)を出させて、子宮内膜ポリープをはがし落とします。
ゆかりレディースクリニック
そのあいだ妊活をストップさせる必要があると言われたため、私は手術を選びました。
そして、ポリープをとるのに手術をするなら、卵巣のチョコレート嚢胞も大きくなる前にとってもらおう!と思い、お医者さんにこの2つの手術をお願いしました(今思うと、思い切った決断だったなぁ)
全身麻酔で「腹腔鏡下子宮内膜症病巣除去術」を行いました。
手術日の前日に入院し、次の日に手術、その後4日間入院して経過を診てもらい、無事に退院しました。
手術後、一度月経がきたら、妊活開始OKとのこと。
さぁ、きっとこれで大丈夫!
卵管通水検査
手術後も通院しながらタイミング療法を続けました。
しかし、手術から半年が経とうとしているのに、妊娠しません。
再び卵管の状態を確認するため、通水検査をすることに。
通水検査では、子宮の入り口から生理食塩水を注入し、子宮から卵管へと通して、流れていくかを調べます。
この検査も、子宮卵管造影検査と同様に痛みを伴います。。が、妊娠するためならと思い、耐えました。
検査の結果、卵管に異常はなし。通水したおかげで、卵管の通り具合もよくなりました。
人工授精(AIH)
妊活開始からもうすぐ2年、手術からも半年以上経過した頃。
何とか状況を変えたいと思い、思い切ってステップアップすることに。
かかるお金は今までより高くなるし、通院のために仕事は少し休みをもらわないといけない。でも、妊娠の可能性が上がるのなら!
夫の協力もあり、人工授精することを決めました。
人工授精 (AIH:Artificial Insemination of Husband)とは、女性側の排卵の時期に合わせて、洗浄濃縮したパートナーの精子を子宮内に注入する方法です。自然妊娠との違いは精子が入る場所だけで、受精から妊娠までの過程は全く同じであるため、限りなく自然妊娠に近い方法だと言えます。自然妊娠では膣に精液が入り、そこから精子が子宮に到達するのに対し、人工授精は直接子宮に精子を注入しますので、精子と卵子が出会う確率が上がります。
はらメディカルクリニック
1回目、2回目と排卵に合わせて人工授精を行いましたが、妊娠せず。
やっぱり簡単なものではないのかなと思い、さらなるステップアップを考えながら行った3回目、ついに、ついにこのときがやってきました!
待ちに待った妊娠
毎朝測っている基礎体温。
18日間も高温期が続いたため、もしかして!?と思い、妊娠検査薬を使用。
今まで見たことがなかった陽性反応のライン。
うれしくて、すぐに夫に報告しました。
その後、通っていた病院で超音波検査をしてもらい、妊娠していることが分かりました。
泌尿器科での検査(男性)
妻が不妊治療のために通院を始めたとき、産婦人科のお医者さんから「男性不妊が原因で妊娠しない場合もあるから、早めに検査したほうがいいよ」と言われ、検査することにしました。
Seemという、精液簡易測定ツールも使ってみましたが、正確性を求めるなら病院(泌尿器科)での検査がおすすめ。
泌尿器科では、精液検査だけでなく、お医者さんによる問診や触診もしてもらえました。
この検査では、特に大きな問題はありませんでした。
検査結果を聞くだけでなく、その場でいろいろ質問したり相談したりできるのも、病院のいいところですよね。
漢方相談
妊活開始から約半年が過ぎ、他に何か妊娠までの近道はないものかとインターネットでいろいろ調べ、見つけたのが「子宝漢方」
漢方は値段が高いというイメージだし、本当に効くのか?と思い、やや躊躇しましたが、「相談無料」という言葉にひかれて、とりあえず漢方薬局に行ってみることにしました。
問診、相談する中で薬剤師の先生に言われたことは、
- 妊活に「冷え」は大敵
- 瘀血(おけつ)を改善することが必要
- 効果を出すためには「漢方を飲み続けること」が大切
私たちの体には、血液が循環しています。酸素や栄養を全身に運んで、身体の機能を保ち、生命を支えています。ところが、この大切な役割を担っている血液が、汚れたり、粘度が高まって流れにくくなることがあるのです。そのような血液ドロドロ状態を中医学では『瘀血(おけつ)』と呼んでいます。
イスクラ冠元顆粒
そして、漢方エキスが入った「桃福宝」というものをすすめられました。
1ヶ月の費用は約5万円。大きな出費でしたが、これで赤ちゃんを授かることができるのならと、漢方の服用を始めました。
結局、約10ヶ月間薬局で相談をしながら服用して、妻の瘀血は改善しましたが、妊娠するまでには至りませんでした。
妻の手術が決まったタイミングで、漢方の使い方も見直そうと「桃福宝」の内服を中止。相談に行くのもやめました。
その後、「東洋医学の教科書」を読んで漢方のことを勉強し、別の漢方薬局でおじいちゃん店主と相談しながら、私と妻それぞれに合った漢方薬を購入しました。
漢方の服用で妊娠するとは言い切れませんが、体質改善に力を貸してくれることは確かだと思います。
温活
産婦人科でも漢方薬局でも言われたことは、体を温めることの大切さ。
冬の寒さが厳しい地域に住む私たちは、寒さへの慣れもあり、手足が多少冷たくても「これくらいなら大丈夫」とそのままにしがちでした。
しかし、妊活に「冷え」は大敵!
冬場でも室内温度は22℃以上にする必要があるそうです。
設定温度ではなく、あくまでも室温です。
これまで寝室に暖房はなく、布団にくるまって寝ていましたが、これを機にデロンギのパネルヒーターを購入。火の心配がなく、エアコンのように空気も乾燥しないので、快適です。
その他、腹巻ともこもこ靴下、ムートンスリッパを使って、体が冷えないように心がけました。
もちろん、夏場だってエアコン「冷え」の可能性があります。設定温度や使い方を見直してみましょう。ただし、熱中症にはご注意くださいね!
鍼灸
妊活開始から約1年が過ぎ、なかなか結果が出ないことに焦りを感じて始めた頃、他にできることはないかと探して、見つけたのが鍼灸。
ただ、これまで鍼灸院に入ったことはなく、未知の世界。妻は、はりもお灸も痛そうで怖い、とあまり乗り気ではありません。
でも、まずはやってみることが大切!
勇気を出して来院し、鍼灸師さんに不妊治療中であることを伝えました。
簡単な問診の後、ベッドで横になり、腕や足にはり、お腹や腰、足の裏にお灸をしてもらいました。
どうやら、これで冷え体質が改善できるようです。
やっぱり「冷え」は大敵なんだなぁと改めて感じました。
葉酸サプリ
人工授精にステップアップした頃、妻が産婦人科ですすめられたのが、葉酸サプリ。
妊娠初期にたくさん必要となる葉酸ですが、妊活中から摂取することが必要だそうです。
妊娠初期は、お腹の中の赤ちゃんの脳や脊髄の基となる神経管が作られる時期です。このとき、たくさんの葉酸が必要なのですが、お母さんの体の葉酸が不足していると、赤ちゃんの先天異常の可能性が高くなるといわれています。逆にいえば、お母さんの体に十分な葉酸があれば、先天異常のリスクを減らせる可能性があるのです。妊娠初期の段階では、まだお母さんが妊娠に気づいていないことも多くあります。そのため、妊娠してから葉酸を摂取するのではなく、妊娠する前から葉酸を摂取することが重要です。
エレビット
それまでも、妻はドラッグストアなどで葉酸が入っているキャンディーやタブレットを購入して食べていましたが、お医者さんからは「エレビット」という葉酸サプリを紹介されました。
妻は、人工授精を始めたころから妊娠中まで、毎日この葉酸サプリを飲んでいました。
まとめ
- まずは、基礎体温を測って自分の体の状態を知ることが大切
- タイミング療法を始めるときには、まず産婦人科で頸管粘液検査・フーナーテストと血液検査(ホルモン検査)を受けましょう
- 男性も不妊の検査を受けましょう
- 産婦人科の通院以外にも、漢方相談、温活、鍼灸、葉酸サプリなど、できることはいろいろ
妊活のためにできることはたくさんあります。
ここで紹介したのはほんの一例です。
夫婦で相談して、自分たちに合った方法を見つけ、試してみてください。