出産後、母子ともに約1週間入院します。助産師さんや看護師さんがそばにいて、心と体のケアをしてくれたり、授乳やおむつ替え、沐浴などを教えてくれたりして安心なのですが、実はこの時期から、妻の精神状態が不安定になります。
コロナ禍のため、妻が出産した病院では、私(夫)や実父母であっても面会はできませんでした。誰とも会えなかったり、面会の時間が限られたりしていると、どうしても孤独を感じやすくなってしまうと思います。
このように直接会えない場合、周りの人はどのように母子をサポートすることができるのでしょうか。
この記事を読むことで、産後入院とマタニティブルーのことがわかります。
生後0日目(出産当日) アドレナリンMAX!
午前10時37分に第一子となる息子を出産し、その後の処置を終えて、12時に病室に戻った妻。
疲労困憊なのかと思いきや、すでに食事もとっているようで、思っていたより元気そう。昼食のカツカレーの写真が、嬉しそうに送られてきました。
この日は助産師さんに抱っこや授乳の仕方、おむつ替え、着替えの仕方などを教わったそうです。息子はほとんど寝ているようで、そんな寝顔を見ながらのんびりと過ごしているようでした。
助産師さんにそう声をかけられていたようですが、産後、興奮状態でアドレナリンがMAXだった妻は、全然寝られなかったと言っていました。
生後1~2日目 母乳育児に四苦八苦
生後0日目から母乳育児を開始した妻。
出産後のカンガルーケア中に授乳したとき、すでにおっぱいを欲しがる息子の姿を見て、食いしん坊だなと思っていた私の予想は大当たり。
妻も息子も初めての授乳のため、抱っこの仕方、おっぱいのくわえ方などお互いに上手にはできず、痛みもあり大変だったようですが、息子は何回でもあきらめずに吸おうとしていると聞きました。
この頃、赤ちゃんの胃はさくらんぼくらいの大きさしかないらしく、少ししか飲めない分、短い間隔で何度も何度も授乳していると妻は言っていました。
寝る時間はあるのか聞くと、
とのこと。
二人で暮らしていたとき、妻が睡眠を7~8時間とっていたことを知っていた私は、びっくりしたと同時に、無理をしているのではないかと心配になりました。でも、母親になるといろいろ変わるのかもな、と自分の中で解釈して、そこまで気にしていませんでした。
それが、この後こんなことになるとは…
生後3~4日目 もしかして、マタニティブルー?
生後3日目の夜、妻から涙声で電話がかかってきました。
助産師さんが24時間近くにいてくれるとはいえ、慣れないことやなかなかうまくいかないことで、妻の精神状態は不安定になっていました。しかしその反面、妻は自分の状態を冷静に分析していました。
マタニティブルーとは?
出産後の女性の30-50%が経験します。出産直後は気持ちも高ぶっていますが、産後数日から2週間程度のうちにちょっとした精神症状が出現します。多くは、ふいに涙が止まらなくなったり、いらいらしたり、おちこんだりする症状がでます。
原因としては、人生の一大イベントを乗り越えた後の気持ちの変化や、思い通りに子育てがうまくいかないことに対するジレンマもありますが、急激な女性ホルモン(エストロゲン)の低下など内分泌環境の変化に伴って症状が現れると考えられています。
日本産婦人科医会ホームページより
ほとんどの場合、症状は一過性で、産後10日程度で軽快するそうですが、長引く場合には産後うつ病に移行することもあると知りました。
がんばり屋な性格の妻なので、このまま100点満点の育児を目指してがんばりすぎると、症状が悪化してしまうかもしれない…
私は電話で話を聞き、妻の気持ちが少しでも楽になるように声をかけました。LINEのビデオ通話機能を使い、顔を見て話せたのもよかったと思います。
生後5日目(退院日) 新しい生活の始まり
退院の日。
病院へのお迎えの時間は、午前10時。
後部座席に取り付けたチャイルドシートの操作をもう一度確認して、自宅を出発。うまく息子を抱っこできるか不安です。
入院時と同様、時間外出入口に車を横付けて、インターホンを鳴らすと、息子を抱っこした妻と荷物を持ってくれている助産師さんが一緒に出てきました。
妻がチャイルドシートに息子を乗せ、私が助産師さんから荷物を受け取ると、あいさつもそこそこに出発。産後入院の退院ってあっけない。。
車を運転しながら、息子に声をかけてみましたが、車の走行音が心地よいらしく熟睡(笑)
結局、一度自宅に戻り、妻が里帰りのために荷物をまとめているあいだもずーっと眠っていました。
横顔を眺めたり、写真を撮ったりしてあっという間に1時間が経過。
ということで、息子の起きている顔を見ることができぬまま、妻の実家まで二人を送り届けることに。
妻の実家に着いたころ、ようやく息子が泣き出しました。おっぱいを欲しがっているようです。
母になってテキパキと授乳する妻を頼もしく思い、次に息子に会える日を楽しみに、妻の実家を後にしました。
まとめ
- 出産後はやることがいっぱい。直接育児に関われない入院中は、妻に感謝の気持ちを伝えたり、無理し過ぎないように声をかけたりしましょう。
- 産後、妻の精神状態が不安定になることがあります。妻の話を聞いたり、ビデオ通話機能などを利用して顔を見て話すなどのサポートをできるかぎり行いましょう。
産後入院中、面会ができない場合、妻や息子とつながる手段は電話だけになります。適度に電話して、妻の話を聞いていてよかったです。息子の行動も分かったので、後々の心の準備にもなりました。